naoppyの日記

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【令和四年度】阪大基礎工 編入試験 まとめ

令和四年度、大阪大学基礎工学部 情報科学科 ソフトウェア科学コースの編入試験を受験しました。 前日~試験当日について書いていきます。

今年は計算機コースを6名、ソフトウェアコースを10名が受験していました。 明石高専からは内6人が受験しました。

受験の経緯

明石高専からは毎年多くの人が大阪大学を受験し合格しています。 また、東大は流石に難しすぎで、京大は化学を受験しなければいけないため、阪大に決めました。

基礎工学部と工学部はやってる内容的に基礎工学部にしました。

前日

阪大へは阪急蛍池駅からモノレールで1駅なので蛍池東横インに泊まりました。 しかし蛍池から10分以上歩かなければならなかったため最悪でした。

ホテルを取るなら大阪梅田駅周辺のホテルを取って、当日にがっつり阪急で阪大付近の駅まで行くのが良さそうです。

筆記試験

一日目は筆記試験です。日程は以下の通りです。

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阪大基礎工テスト日程

基礎工は受験するコースや学科によって、専門科目の有無や物理の問題数が変わるという特徴があります。

ソフトウェアと計算機コースは今年から専門科目が無くなりました。

英語

大問1 和訳 簡単でした。

大問2 長文読解 難単語の意味を4択で答える問題が多く、失敗しました…。単語力が足りませんでした。

大問3 英作 破滅しました。

数学

数学は2時間も与えられているのですが、3問しかありません。また、それらも小問数が2つや3つなので一つ一つに時間を使えます。

大問1 微分方程式

初期値が与えられたベルヌーイ型方程式を解く。そのあとx->infの極限での値を求めるのと、ある与えられた条件の時に単調関数であることを示す問題でした。

ベルヌーイ型方程式ではなくただの変数分離形だと考えて部分分数分解で解いている人も多かったです。大問1はとても簡単でした。全員10割

大問2 行列

(1) 行列Aがxy平面のθ回転行列、行列Bがzx平面でのφ回転行列であるとき、行列C=ABの行列式の値を求めよ。

明らかに1です。

(2) Cの全ての固有値とその絶対値を求めよ。

まさかの、全て愚直に丁寧丁寧丁寧に計算するだけという問題がでました。流石に綺麗な解き方があるやろと考えてしまい、解けませんでした。

ただ、固有値の絶対値が1以外にありえないことは示せたので部分点でなんとか…という感じです。 阪大基礎工らしからぬ、変な問題でした。また、小問が2つしかなかったのも悲しかったです。

大問3 確率

確率pで表が出るコインAと確率(1-p)で表がでるコインBに関しての問題がでました。

(1) AとBを同時に投げるとき、両方表の確率

(2) AかBあるいはその両方を使って、選手の権利を与える抽選を行う公平な方法を考案せよ。

これが難しかったです。とりあえず書きましたが、部分点がどれだけもらえるのかわかりません。

(3) 復元抽出でAとBのどちらかをランダムに選んでn回投げて、全部表だったときに、投げたコインが全てAであった確率。

ただのベイズの定理です。

総評として、数学は簡単な問題と難しい問題がはっきりと分かれており、しょうもない大問2-2で差がついてしまうというゴミ回でした。

物理

大問1 剛体振子と、上に滑車がついた場合の剛体振子

上に滑車がついた場合の剛体振子の運動が難しすぎてがっつり破滅しました。どうやら名門の森シリーズのやつにあったらしい?です。

大問2 交流発電機?

コイルを回転させてできる電界を求めるやつ…なのかな?解いていないのでわかりません。

大問3 熱力学 気体運動論とスターリングエンジン

大問の中で更に大きく2つに分かれており、前者は気体運動論に従って分子1個あたりのエネルギーを計算し、単原子理想気体の定積モル比熱などを計算しました。 また、二原子理想気体の自由度についても軽く聞かれました。

後者はスターリングエンジンの効率などに関する計算でした。効率の定義を忘れていたのですが、効率の定義はこうであってほしいなというように考えて書いたら合ってたみたいです。

さらに、スターリングエンジンの定積変化の部分に使う熱を再利用する場合に効率がどうなるかという問題がでました。(カルノーサイクルの効率と一致し、理論的最高になる。)

熱力学は10割いけました。

面接

面接はコースごとに行われます。計算機コースとソフトウェアコースは同じような場所で面接を受けましたが、一応面接室などは別でした。

各コース名前順に面接が始まります、聞かれたことは

  • 志望理由
  • どんな研究に興味があるか

だけでした…。その後すぐに口頭試問が始まり、8分以内に大問1と、大問2の3つの問題から1つを選択して解答せよとのことでした。

大問1

二分探索と線形探索の計算量やアルゴリズムについて説明せよ。

にぶたんは流石にできました。

大問2-1

ネットワークプロトコルの階層構造の利点と欠点について説明せよ。

大問2-2

プロセッサの発展と今後の展望について思うところを述べよ。(これは問題文覚えてないので怪しいです)

大問2-3

公開鍵暗号についての概要説明と簡単な実例の提示をせよ。

私は大問2-1を選択しました。とりあえずOSI参照モデルを全部書いて説明したあと、利点と欠点について適当に考えて言いました。 まあ悪くはなかったと思います。

結果

不合格でした…。明石高専から計算機コースとソフトウェアコースを受験した6人中、2人が受かっていました。 彼らは東大合格者です。

クラスからは基礎工に9人が出願しましたが、結局その2人以外に合格者はおらず、本命の人は誰一人受かっていませんでした。

編入は魔境。

まとめ

今年の阪大基礎工は数学の問題がとにかく微妙で大変でした。また、力学も難しかったです。

面接と調査書は満点のはずなので、そこの比重はかなり軽いと思われます。

悔しい~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!