naoppyの日記

自分が欲しいなと思った記事を書きます。

【令和四年度】東京大学編入試験 まとめ

令和4年度東京大学工学部 計数工学科を志望して受験してきました。 勉強法などではなく主に前日〜受験までの流れを書いて行こうと思います。

簡単な自己紹介

明石高専電気情報工学科、TOEIC875点、プログラミングとか好き

受験の経緯

4年次の夏休みから、大阪大学基礎工学部 情報科学科を志望して勉強していました。

5年生の4月末ぐらいに、「俺って東大行けるんじゃね?WowWow」という気持ちが湧き上がり、急いで過去問請求をしました。

過去問は難しかったので受験までに3年分と少ししか解けませんでしたが、傾向を知るには充分でした。

前日

フォーレスト本郷に泊まりました。東大編入受験者のほとんどがこの宿と言ってもいいぐらい高専生だらけでした。

東大の正門に近く、アメニティや冷房、机や照明もしっかりしていたのでおススメです。ただ、周りの駅からは遠いので行き帰りは少し大変です。

一次試験

受験科目などは以下の通りで、英語、数学、物理or化学の順でした。

解答用紙が回収されるのに15分ぐらい待たされます。受験の10分前には参考書をしまう必要があるので休み時間は短かったです。

英語

大問は3つあり、内容も例年通りでした。

大問1 和訳 Zoom疲れやその原因について

大問2 英訳 量子コンピュータについて、それがもたらす社会への影響

大問3 長文読解 微生物や細菌の種類について、その種類の測定法

英語は簡単とまでは言いませんが、難しくはなかったです。

数学

大問は4つで2時間、今年はすごく難しかったです。

大問1 特殊な微分方程式

誘導に従って解きます。 最後の極限値を求める問題は飛ばしました。

大問2 確率

ベイズの定理が出ました。 薬の副作用がでる確率、副作用の検査キットが間違った結果を出す確率から偽陽性率的なのを計算したりするやつでした。

途中から総和を求める部分でシグマを使うべきなのに必死に積分して爆死しました。アホすぎる…w

大問3 複素関数

A6=iとなる複素数6つを三角関数を用いず書けというとんでもないクソ問がでました。その後は普通に留数定理でしたが確率で精神を壊していたため、場合分けを忘れて爆死しました。

大問4 行列

対角成分がa、それ以外が1の行列の行列式やら固有値やら固有ベクトルを出させる問題でした。後は上三角行列の逆行列がでました。

どれも誘導0で自分で解く必要があり、普通にわからなかったです。

物理

大問1 剛体の力学

剛体球が斜面を滑り落ちる問題でした。 剛体の問題の集大成といえるような内容でした。普通に難しかったです。

定石である摩擦をFとおいて運動方程式と回転の運動方程式からFを消して~というのができれば解ける問題です。

滑り落ちない条件や、球は転がるけど円筒は転がらない(逆かも)場合の条件などが応用としてでました。

大問2 電磁気

銅線の上で導体棒を動かすときの誘導起電力などを計算する、典型的な問題が出ました。

磁束の時間微分が起電力であることから求めます。 棒に働く力(ローレンツ力)などあるあるがでました。

最後のほうに抵抗の代わりにコンデンサをつなぐとどうなるかが出ました。微分方程式を立てて解ければできます。

また、導体棒が2個になり、片方は放置し、他方を一定速度で近づける場合に放置されてる棒の速度が時間とともにどうなるかという問題がでました。 これも微分方程式を立てて解くとVo(1 - e-at)のような解がでたので、おまけにグラフも書きました。

10割いけたと思います。

大問3 マイケルソンモーリー干渉計とマッハツェンダー干渉計

な~~~~~~~~~~んもわからない!!!!!!!!

小問1がまずわからなかったので白紙です。その代わり得意な大問2にたくさん時間を使いました。

結果

一次試験に合格していました。一次試験を合格した人は20名いました。

ちなみに自分のクラスからは私を含めて4人受かっていました。バケモンでワロタ。

この段階では自分が第1志望に合格したのか第2志望に合格したのかはわかりません。

二次試験

ある程度の時間帯は指定されて行きます。面接官はL字型に並んでおり、15人ぐらいいました。

時間は一人当たり10分ほどです。

質問内容はほとんどが事前に提出した志望理由書から聞かれます。聞かれた内容は

  • 志望する学科名と志望動機
    • 緊張で計数工学科って言えなかった説があって怖い。
  • 最小記述長原理について説明して(紙の志望動機に書いてた)
    • 少し詰まったけど耐え。
  • 上に対して、それはどういう時に使うのか
    • うろ覚えだったので適当に言った。
  • データ構造やアルゴリズムを学んだと(志望理由に)書いてるけど、例えばどういうのを学んだ?
    • SA-ISがO(N)なことに感動して調べて理解した話を喋ったらウケが良かった。
  • 数理情報コースとシステム情報コースがあるけど数理の方に興味があるってこと?
    • はい。(話が早くて助かる!)
  • 何を学びたいか(うろ覚え)
    • プログラムの数理や機械学習の数理、統計など。統計は必要性を認識していて、受験後にでもすぐに自分でがっつりやる予定と、自主性と意識の高さをアピール。
  • 得意な教科と苦手な教科
    • 得意なのは電磁気、苦手なのは物理の光学や機械系。
  • 英語が苦手って志望理由書に書いてるけど、TOEICは高いのは何で?
    • スピーキング能力に限界を感じた。
  • 試験の出来や感じたことを教えて
    • 物理の三問目が何もわからなかったが、後で調べたらマイケルソンモーリー干渉計だということが分かったと、試験後に振り返ったアピールをしつつ言い訳した。
  • タイに行って学んだことに何がある?(志望理由書に書いてた)
    • 上手く答えられなかった。友達とかはできなかったの?と言われたのでSNSで中国やアメリカの方と仲良くなり、チャットしてますと言い訳。

などです。志望理由書にかなり具体的に書いた僕個人の話が聞かれてるので、他の人はあまり参考にならないと思います。

面接官は多いのですが、実際に質問するのは3人ぐらいです。 志望動機、試験の出来、得意な教科と苦手な教科などを聞く全体の進行役の人と、専門的なことを(少し試す感じで)聞く志望学科の教授と、気まずい時に喋るあと1人という感じです。

基本的にはハキハキ答えながら、志望理由書に書いた専門的な話は付け焼き刃ではないか、今の社会課題などを認識しており自分の考えを持っているか、やりたい研究や東大に入ってからのビジョンは明確か、などが問われそうです。

志望理由書からがっつり聞かれるので自分の書いた志望理由書は絶対にデータをとっておき、それをもとに対策しましょう。

結果

計数工学科に合格していました。

支えてくれた友人、Twitterにて励ましであったり、教材をギフトで贈ってくださった方々本当にありがとうございました。

これからも精進して参ります。